樋口久子 Pontaレディス
武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)/日程 2015年10月30日・31日・11月1日
順位:優勝/72・67・66・トータル205/スコア−11

国内女子ツアーの第33戦目となる「樋口久子 Pontaレディス」が10月30日から3日間の日程で埼玉県にある武蔵丘ゴルフコースを舞台に開催された。この試合を入れて、今シーズンも残り5試合。賞金女王レースのトップを独走するイ・ボミと2位のテレサ・ルーは共に不出場なだけに、多くの選手にとって賞金ランキングを上げるチャンス。渡邉にとっても今季2勝目を狙う好機のはずだったが、初日は3バーディ、3ボギーのパープレーで首位とは4打差の19位タイと、やや出遅れる形になってしまう。初日にトップに立ったのは、なんとツアー初出場のアマチュア、16歳の畑岡奈紗。4バーディ、ノーボギーの見事なラウンドを披露した。
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そんな畑岡のプレーに刺激を受けたのか、2日目の渡邉は持ち味の攻めのゴルフが噛み合う。6バーディ、1ボギーの67をマーク。通算5アンダーとし、茂木宏美とアマチュアの畑岡奈紗らと共に首位タイに躍り出た。今週の渡邉の手には新しいドライバーがあった。ロングヒッターの渡邉にとって、最も警戒すべきは左へのミス。この週から試し始めたドライバーをいきなり本戦に投入。それまでのドライバーが決して悪かったわけではないが、より叩いても左に行かない安心感が、渡邉の攻撃ゴルフに拍車をかける形となった。「プロとして負けられない」。渡邉の最終日にかける想いが詰まっていた。
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迎えた最終日、スタート時は渡邉らトップを含む2打差以内に10人がひしめく混戦状態。誰が抜け出すかに注目が集まったが、渡邉は期待通りのゴルフを展開。スタートホールの1番でバーディを奪うと、その後も好調なゴルフで計7つのバーディを量産。最終日はベストスコアとなる6アンダー66をマーク。通算11アンダーとして、終わってみれば2位以下に4打差をつける圧勝で、念願の今季2勝目を手にした。これで目標のひとつだった年間複数回優勝も達成した。また、渡邉にとってコースのある埼玉県は、高校3年間を通い続けた思い出の地。地元のような応援を背に、何としてでも勝つという気持ちがプレーにあらわれていた。残りの試合で目指すは、賞金ランキングの日本人トップ。次の試合でも自ずと期待が高まる。