日本女子オープンゴルフ選手権競技
片山津ゴルフ倶楽部 白山コース(石川県)/日程 2015年10月1日・2日・3日・4日
順位:11T/76・71・72・72・トータル291/スコア+3

国内女子ツアーの第29戦目となる「日本女子オープンゴルフ選手権」が10月1日から4日間の日程で開催された。今シーズンのメジャー第3戦目となる今大会の舞台となったのは石川県にある片山津ゴルフ倶楽部・白山コース。過去に男子ツアーの日本オープンゴルフ選手権や日本女子プロゴルフ選手権なども行われたことのある北陸の名門。設計は数々の名コースを手がけた佐藤儀一氏で、アリソンバンカーが特徴のひとつ。ティショットからグリーンまわりまで、高いショット力が要求される。初日の渡邉は工藤遥加、穴井詩という飛ばし屋対決とも言える組み合わせ。攻撃的なゴルフを展開するものの、3バーディ、3ボギー、2ダブルボギーと出入りの激しい内容で4オーバー43位タイと大きく出遅れてしまう。しかし、初日にアンダーをマークしたのは出場選手中、たったの7人だけ。風が強く、時折雨も降る悪天候の中では、いかにボギーを叩かないかが、上位進出の鍵を握っている。
続く2日目は晴天となり、好スコアが期待されたが、狭いフェアウェイと砲台グリーンがそうはさせまいと選手達に立ちはだかった。渡邉は4バーディ、3ボギーの1アンダー71をマーク。なんとかスコアを1つ伸ばし、通算3オーバーの27位タイへと順位を上げた。トップのユ・ソヨンが4アンダーのまま停滞したことを考えると、1つでも差を縮められたことは、決勝ラウンドに向けての好材料と言える。宮里藍やディフェンディングチャンピオンのテレサ・ルーらが予選で姿を消したことからも、コースの難度の高さがうかがい知れる。

決勝ラウンドからは2サムで行われる。渡邉は酒井美紀とともに1番からスタート。1番ホールで幸先良くバーディ発進したものの、3番ホールで痛恨のトリプルボギーを叩く。しかし、その後は引きずることなく3つのバーディを奪取。4バーディ、1ボギー、1トリプルボギーでスコアは伸ばせなかったものの、通算3オーバーの11位タイへの順位を上げた。

じわじわと粘り強く最終日までプレーを続けてきた渡邉。ビッグスコアが期待できるコースではないが、渡邉の攻撃的なゴルフがどこまで通用するのか。最終日のプレーに期待が高まった。大会4日目は、前半から我慢のゴルフを展開。8番でこの日初めてとなるボギーを叩くが、続く9番から3連続バーディを奪取。17番、18番の連続ボギーは痛かったが、通算3オーバーの11位タイで4日間のプレーを終えた。初日の出遅れが響いた結果となったが、メジャーの厳しいセッティングでも十分優勝を狙えることを証明した4日間となった。今回のような我慢するゴルフは渡邉にさらなる自信を与えたに違いない。優勝はプレーオフを制したチョン・インジ。5月のワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップに続く、公式戦今季2勝目を飾った。
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